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　InftyCDB-3 の概要
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●文字データベースInftyCDB-3には以下の3つのテキストファイルが入っております。
　InftyCDB-3
  　|____InftyCDB-3-A.txt
  　|____InftyCDB-3-B.txt
  　|____OcrCodeList.txt

●InftyCDB-3-A.txt，InftyCDB-3-B.txtには以下の内容が記述されています。
  1～6 はコンマ(,)で区切られています。
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　1.出典番号
　2.２バイト文字コードの１６進数表記（４バイト）
　3.文字の高さ（ビット数）
　4.文字の幅（ビット数）
　5.ビットイメージを８ビット単位で数値化したものを十進数でコンマで区切って記録
　6.最後に改行コード（※つまり、1行に1文字の情報が入っている。）

　ビットイメージの部分は白=0,黒=1であり、元の文字画像が横8ビットをバイトの 
  char 型の２次元配列

　   char rasterImg[height][byteWidth]//byteWidth=(width+7)/8 (右端の余白は黒)

  に、格納されている場合、

    for(i=0;i<height;i++){
        for(j=0;j<byteWidth;j++)
           fprintf(fp,"%d,",rasterImg[i][j]);
    }

  と出力して１列に並べてあります。

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●InftyCDB-3-A.txtと、InftyCDB-3-B.txtの違いは以下の通りです。

 ① InftyCDB-3-A.txt (188,752文字）

　現在の InftyReader(Ver.2.0～2.5) の文字認識エンジンの開発に用いた学習データ
　で、様々なフォントを集めた文字画像集です。
　各文字は 400DPI でスキャンしてあり、採集した時期によって２値でスキャンしたもの
  と、濃淡でスキャンしたあと異なる閾値で２値化して薄い画像から濃い画像まで１つの
  文字から数個の２値画像を生成したものが混在しています。
　出典は以下の通りです。

　（１）異なる出版社による以下の20の書籍から取り入れております。
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　 1. academic_AT (JOURNAL OF Approximation Theory  -ACADMIC PRESS)
　 2. academic_JDE (JOURNAL of Sifferential Equations  -ACADEMIC PRESS)
　 3. academic_JFA (JOURNAL of Functional Analysis  -ACADEMIC PRESS)
　 4. ams_IAC(Introduction to Algebraiac Curves -American Mathematical Society)
　 5. asakura_Fukuso30Kou (数学30講シリーズ　複素数30講　-朝倉書店)
　 6. brik_CTRF (Conplexity Theory of Real Function  -Birkhauser)
　 7. cambridge_JFM (Journal of Fluid Mechanics  -CAMBRIDGE UNIVERSITY PRESS)
   8. clarendon_MMA (Image Processing: Mathmatical Methods and Applications-
　　　CLARENDON PRESS)
   9. kluwer_AAS (Automorphisms of Affine Spaces  -KLUWER ACADEMIC PUBLISHERS)
  10. Kotobuki_print (編集のしおり電算写植用　-寿印刷株式会社)
  11. marcel_HMHM(Hyperbolic Manifolds Holomorphic Mappings-MARCEL DEKKER,INC)
　12. nihongo_moji (日本語の片側 --- 今回のデータベースからは除外)
  13. springer_CA (Complex Analysis  -Springer-Verlag)
  14. springer_ICHS(Introduction to Complex Hyperbolic Spaces-Springer-Verlag)
  15. Springer_Mus (結び目理論　-シュプリンガー・フェアラーク東京(株))
  16. springer_RPEC (Rational Points on Elliptic Curves  -Springer)
  17. sup_PAAM (Communication on PURE AND APPLIED MATHEMATICS-John Wiley&Sons,Inc)
  18. tenjikaisetu (点字数学記号解説　-日本点字委員会)
  19. van_VDT (Value Distribution Theory  -D.VAN NOSTRAND COMPANY,INC)
  20. yuuseisya_Biseki (直感世界からの微・積分入門　-遊星社)
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　（２）Windows, MacintoshそれぞれのOSに内蔵されているフォントやLaTeXのフォント
　　　　を印刷してスキャンした像も取り入れております。
　（３）出現頻度の低い記号やフォントは個別に図書室の数学論文から探して採集して
        あります。残念ながらこのときの個別の文字毎の採録論文雑誌名は記録が残され
　　　　ていません。しかし、同一の本から採集したものに同じ出典ＩＤが着くように
　　　　整理はされています。

 ② InftyCDB-3-B.txt（70,637文字）

　20の数学論文(InftyCDB-1で使われたの論文のサブセット)より、全ての文字を抽出した
　文字画像集です。（InftyCDB-1 のスキャニングはすべて 600DPIです。）
　各論文毎に文字コードとサイズが異なるものは全て入っていますが、文字コードが同じ
　でサイズと特徴量の極めて近いものはクラスタリングにより間引きすることにより同一
　文字の重複を減らしています。
　また、単文字認識エンジン開発・評価用に便利なように、字形が同じ文字には同じ
　コードがふってあります。InftyCDB-1 の際には数式構造が含められていましたので、
　例えば、数式の級数記号とギリシャ文字の大文字シグマは異なる文字コードがふられて
　いましたが、今回は同一視しています。但し、アルファベットについては Cc, Oo, Pp, 
　Ss, Vv, Ww, Xx のような大文字・小文字が同じ字形の文字についても、大文字・小文字
　を区別してコードが割り付けてあります。全く字形が同じでも同一文書でも出現場所に
　よって小文字より大文字の方が小さいこともありますがそのままにしてあります。
　また、字形が異なっても、数学的に同等に扱う記号（epsilon と varepsilon, script体
　とcaligraphic体など）は同一の文字コードを割り当ててあります。
　同一視したものは詳しくは以下の通りです。
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　* 横棒(分数線、アンダーバー、オーバーバー等)は全てマイナス(-)と同一視　
  　　overline, underline, lowline,hyphen,longHyphenは、全て－(マイナス)
  * ’(アポストロフィー)と，(コンマ)を同一視
　　　SingleEndQuartation (’)は、コンマ(,)としている
　* ~(チルダ:[\tilde])と～[\sim]を同一視
　　　~[\tilde]は、～[\sim]としている
　* →(ベクトル記号[\vec])と→(右矢印[\rightarrow])を同一視
  　　[\vec]は、→[\rightarrow]としている
　* LaTeXで使用される記号類の同一視
　    Σ  : 和記号[\sum] → ギリシャ文字の大文字シグマ[\Sigma] 
      Π  : 積記号[\prod] → ギリシャ文字の大文字パイ[\Pi]
      ∪  : 大きな和集合記号[\bigcup]  →  和集合記号[\cup]
　    ∩  : 大きな積集合記号[\bigcap]  →  積集合記号[\cap]
　    ∨  : 大きな離接記号[\bigvee]    →  離接記号[\vee]
　    ∧  : 大きな合接記号[\bigwedge]  →  合接記号[\wedge]
　　○に＋: 大きな直和記号[\bigplus]   →  直和記号[\oplus]
　　○に×: 大きな直積記号[\bigotimes] →  直積記号[\otimes]
　* LaTeX 表記で "\var" の付いた記号
　  ε : \varepsilon → \epsilon
　  θ : \vartheta → \theta
 　 ρ : \varrho → \rho
 　 σ : \varsigma → \sigma
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●OcrCodeList.txt

　InftyCDB-1 で定義した文字コードと同じです。
　文字コードは２バイトで、上位バイトはカテゴリー（記号種や字体の区別）を表し、
　下位バイトは同一記号種内の各文字の識別IDです。
　文字コードと並べて、カテゴリー名と記号名（LaTeX に準拠）が添えてあります。

● 利用条件

　科学文書用のＯＣＲの研究・開発・評価目的の利用であれば、無償です。その他の
　目的の利用はご遠慮下さい。
　商用・フリーを問わず認識エンジン開発に用いても構いません。但し、商用システム
　で用いる場合は必ず下記の作者にご連絡下さい。
　このデータベース（又はその一部）を販売することは禁じます。再配布する場合は、
　改変することなく必ずデータベース全体をこのドキュメントを添えて配布して下さい。
　また、成果（論文や製品）を公表する場合は、InftyCDB-3 を利用していることを、
　InftyProject の URL(http://www.inftyproject.org) と共に書き添えてください。

以上

〒812-8581 福岡市東区箱崎6-10-1
九州大学数理学研究院
鈴木昌和
suzuki@math.kyushu-u.ac.jp
http://www.math.kyushu-u.ac.jp/~suzuki/